開運!クラシックミュージック




アヴェ・マリア (グノー)

シャルル・フランソワ・グノー
(フランス)
1818-1893




【小吉】


本当につらいとき、周囲に理解されずに寂しいとき
孤独から救われる。
自分は、ありのままの自分で良いと思えるようになる。
周囲からどう思われているかと、あまり考えなくなる。





アヴェ・マリア(Ave Maria)は、

ローマカトリック教会で、聖マリアを称える、

ラテン語による祈祷文の冒頭に出てくる言葉です。

ラテン語で「Ave」とは「歓び迎える」という意味があり、

直訳すると「こんにちは、マリア」「おめでとう、マリア」
を意味する言葉です。

これは大天使ガブリエルが、イエスを受胎したマリアへ述べた挨拶の言葉です
(ルカによる福音書1:28)。

私たちは、大天使にならい、実の母を慕うかのように、敬愛を込めて、
「Ave Maria」と言葉に出すことで、
神様のふところに抱かれているような安心感を、持つことが出来るでしょう。

この題名による同曲は、
それぞれの時代における、有名な作曲家たちによって、こぞって作られており、

世界には数え切れないほどの「アヴェ・マリア」という曲が存在しています。

その中でも、『グノー/バッハのアヴェ・マリア』
『シューベルトのアヴェ・マリア』
『カッチーニのアヴェ・マリア』は、
3大アヴェ・マリアと称されています。

 






アヴェ・マリア







では、『アヴェ・マリア』占ってみたいと思います。

まず、グノーの「
アヴェ・マリア」は、
実はグノーがすべて作曲したわけではありません。
この曲は、もともと『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』の
“前奏曲 第1番 ハ長調”という曲であり、
この曲を作曲したのは、あのバッハです。
グノーはその曲にメロディーを付け加え、
ラテン語の聖句「アヴェ・マリア」を歌詞に用いて、
美しい声楽曲として完成させたのでした。

バッハは、この曲を「アヴェ・マリア」として作曲したわけではありません。
それでは、どうしてグノーはこの曲を「アヴェ・マリア」としたのでしょうか?


グノーの生年月日と名前で、グノーとはいったいどんな人だったのか?を
観てみることにしましょう。




グノーは、1818年6月17日生まれ。九星:「二黒土星」 干支:「戊寅」
シャルル・フランソワ・グノー(Charles Francois Gounod)

父親は画家、母親はピアニストでした。
彼が5歳の時に、父親は亡くなっています。
それからというもの、グノーは母の手ひとつによって育てられ、
いつしか自分も音楽家になりたいという思いを持つようになりました。

グノーは1836年(18歳)パリ音楽院に入学し、作曲を学びます。
1839年(21歳)にはカンタータ「フェルナン」で大賞第一位を得ています。、
1940年(22歳)から、1942年(24歳)までローマに留学しました。




グノーの、九星「二黒土星」という星は、
忍耐力があり、縁の下の力持ちとなって、人を盛り立てていきます。
目立った派手さはないものの、大衆に密着しており、
人々の気持ちに立って物事を考えることが出来るという優しさを持った星です。

彼の生まれた月の九星は、「七赤金星」という星であり、
人を楽しませることが出来、また、人の心を読むことに長けた星でもあります。



そんな彼の運勢というものは、決して強いものではありません。
繊細かつ、移ろいやすいところがあり、
かつ、我がことよりも、自分は何かの役に立ちたい、
そして、何者かにいつも支えていて欲しい、
(そして、その願いは叶えられる)
そんな星のもとに生まれている人なのです。

彼の職業運を見ると、それは一目瞭然です。
学を究め、学者の道をたどるか、
芸術の道を志すか、
もしくは宗教家としての道を歩むか、
いずれもふつうの仕事にはまったく向かない方です。





「アヴェ・マリア」が作曲された経緯を調べているうちに、
実に興味深いことが分かりました。
それは、この曲が段階を追い、
成長した暁に、「アヴェ・マリア」として完成されたということがわかりました。

【一段目】

1852年のはじめ、グノーはバッハの平均律の最初のプレリュードをもとにして、
サロンで即興演奏を行いました。その出来は、とても見事なものであり、
義父のジメルマンが、それを書き留めておくように勧めました。
完成された曲には、ラマルティーヌの詩がつけられ、同年、発表されました。

この年のグノーの運勢は、「新たな出会いによって、喜びに包まれる」です。
前年、グノーはアンナ・ジメルマンと結婚しています。
妻の父ピエール=ジョセフ・ジメルマンは、パリ音楽院のピアノの教授だったことから、
結婚後すぐに、パリのオルフェオン協会の音楽監督に就任しています。
グノーの前年の運勢は、
「家庭におさまることにより、援助者と新しい生活を確保する」です。
グノーにとって、結婚は喜びではなかったのでしょうか?
【二段目】
1853年。発表された曲は、「瞑想曲」という名題で、
ヴァイオリンまたはチェロの独奏曲として、再び書き直されました。
この時代、それまで貴族たちの優雅な娯楽として親しまれた、
自宅での音楽演奏が、ブルジョワ階級のなかにも広がっていきました。
あまり難しくなく、親しみやすいこの曲が、盛んに演奏されるようになったのは、
うなずける話です。
なんと40年間のうち、50回以上も書き換えられて出版されたんだそうです
この年のグノーの運勢は、「完成・充実」です。
ただし、そのなかにもどこか不安が隠れていることは、見逃せませんが、
比較的全体運として、安定している年回りです。
【三段目】

1856年。ヴァイオリンとオーケストラのための作品として、再びアレンジされ発表されました。

この年の彼は、「様々な葛藤を抱えながらも、
人としてひとまわり成長する」
年回りです。
【四段目】
1859年。ここに来て、いよいよ私たちが知っている、
アヴェ・マリアの聖句がこの曲につけられ発表されました。
同年には、彼がやっと大成功をおさめたオペラ作品「ファウスト」が発表されています
(ドイツの文豪ゲーテの戯曲「ファウスト」をモチーフにしたもの)。
この年の彼。なんと、グノーはこの年、厄年なのです!
厄年といえば、悪いことが起きるというのが通説だと思いますが、違うんですね。
グノーのように、ここに来て、
どーんとステージの上がってしまう方がたまにいらっしゃいます。
確かにこの年のグノーの運勢は最高潮!
「裏打ちされた、努力と実力が花開いて、大いに実力が発揮されるとき」です。

グノーの名前が知られるようになるまでには、長い時間がかかりました。
いわゆる大器晩成型のタイプの作曲家です。
彼にはこうと決めると、周囲には決して耳を貸さない頑なところもありますが、
そうなることによって、はじめて彼は日の目を見ることになるのです。


グノーの人生は、ひと言で申し上げると「自分の信じた道を突き進む」です。

1843年、留学から戻った彼は、教会の合唱長兼オルガン奏者として、
職業音楽家としての活動を始めます。
しかし、留学時代にカトリックの信仰を深めていた彼は、
聖職者として生きたいという想いを抱くようになりました。

きっと、自分の思いと周囲の自分に対する思いとのギャップに、
何を為して生計を立てれば良いのかという迷いに、
激しく葛藤したような気が致します。


グノーが、敬愛していた宗教音楽の先人として、二人の名が挙げられます。
パレストリーナと、バッハです。

それらを思ったとき、バッハの作曲した『平均律クラヴィーア曲集』のなかに、
グノーが、どれだけ思いを込めて、この曲を作ったか、
想像にあまり得るものがあります。

しかし彼はもう一方では、
『ファウスト』(1859年初演)や『ロメオとジュリエット』(1867年初演)の
オペラの作曲でも知られています。
「聖」と「俗」が合わさった、彼らしい星の配置を見て、
私自身、感慨深いものがあります。

では、これからまとめに入りましょう。
彼の生まれた星、二黒土星の最大の意味は、
なんと「母」そのものです。また、「貞節」をも同時に表します。
さらに、彼の生まれた月、七赤金星の意味には、
「非処女」「遊女」という意味があります。
この相反する、星の同居は、まさしく、処女受胎をなされた聖母マリア様を、
強いては、女性の持つ「聖」と「俗」の二面性を彷彿とさせます。

であるからこそ、この曲はすべてを受け入れ、
すべてを許し、すべてを慈しむ、
深さと、広さと、大きさとが感じられます。
誰にでも親しみやすいよう、簡易で、やさしく、
一度聴いたら忘れられません。
魂の奥底にあるものをすべて浄化してくれるような、この美しい旋律は、
今もなお自由に形を変えながら、人々の感動を呼び覚ましています。
それはさも、そのまま愛の祈りとなって昇華していくことでしょう。



この曲を聴くと、こんなことが起こります。









and more・・・
をクリック!行って、戻ってきてください。一度音を消してからお聞きください)



Ave Maria

Ave Maria, gratia plena,
Dominus tecum,
benedicta tu in mulieribus,
et benedictus fructus ventris tui Jesus.
Sancta Maria mater Dei,
ora pro nobis peccatoribus,
nunc, et in hora mortis nostrae.

〔歌詞(聖句):ラテン語による〕

恵み溢れる聖マリア、
主はあなたとともにおられます。
主はあなたを選び、祝福し、
あなたの子イエスも祝福されました。
神の母「聖マリア」、罪深い私達の為に、
今も、死を迎える時も祈って下さい。 アーメン。

〔口語訳〕