何度でもなんどでも・・・


夢を叶える方法がある。
なんでも願いが叶う魔法の言葉がある・・・。

『Believe!』

DREAMS COME TRUE 何度でも 
作詞 吉田美和 作曲 中村正人/吉田美和

(2006年大晦日の紅白で歌われたこの曲、吉田美和が歌ったこの歌のメッセージには、
人の命の原点にある人の魂に向かって投げられた命の讃歌でした。
「何度でも、なんどでも、何度でも…」その言葉のリピートが私にも「生きる力」を与えてくれました。)


諸国遍歴の旅を続けていらした禅海和尚(ぜんかいおしょう)様は、
ふとその場に立ち寄りました。
そこは、まるで行く手を阻むような難所でありました。
断崖絶壁の箇所に、鎖がかけられただけの難所で、
幾人もの通行人が命を落としていきました。
禅海和尚様は、ここにトンネルを掘り安全な道を作ろうと思われました。
とても硬い岩土でしたが、
ノミと槌だけをふるって、黙々と墜道を掘っていきました。

そんな姿を村人達たちは、禅海和zenkai1尚を あざ笑い冷ややかな目で見ておりました。
正直、禅海和尚様だって、何度辞めようと思ったことでしょう。
こんなことやっていてなんになるんだって、
何度もなんども思ったことでしょう。
「いや、いけない!私は皆さんのために、ここに安全な道をつくるんだ」
何度思い返し、何度自分を奮い立たせて再び槌をふるったことでしょう。

いつの頃からか、
それまででんで馬鹿にしていた村人達は、
和尚様の横についてそれを手伝っておりました。 

・・・

それから、実に30年もの長い歳月が経ちました。
和尚様はすっかりと年をとられました。

カツン!

ふるった腕が力なく下にたれ落ちました。
バラバラと目の前の岩が前方に、落ちていきました。

おお!光だ!光が見えるぞ!
村人の誰かがそう言いました。

「和尚様、見てください。光です。光が見えます」

「トンネルはついに完成しました」
「私たちは、ついにトンネルを掘りあげることができました!」


禅海和尚様のお顔が太陽の光に照らされると、
和尚様は静かに微笑みました。
和尚様の両の目は、長年暗闇にいたことと、
土とほこりが目に入ったことで、すっかりと見えなくなっておりました。

トンネルの長さは 342mでありました。



夢を、決してあきらめないでください。

なんどでも続けてください。

夢はきっと叶います。
もう少しのところで、辞めないでください。

だからこそこの呪文は、本当に大切なことにだけ使ってください。
ようく、考えて使ってください。


『Believe!』
(信じて!!)


                                                  夢を叶えたい

2007.1.21
寺千代


※禅海和尚様の彫り上げた「青の洞門」は、今でも大分県中津市本耶馬渓町に残されています。


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